シンガポール初代首相のリー・クアンユー氏が本日死去した。
私は大学在学時代、シンガポールに半年間住んでいた。初めて住んだ外国、シンガポールでの生活はとても刺激的だった。
資源の無い国でどうしたら豊かになれるのか。資本家たちが、どうしたらその小さな国に集まるのか。公共の交通機関、住居システム、税金制度、教育、全てが明確なコンセプトに基づいて築き上げられていることを、住んでいるだけで感じられる国だった。
シンガポールの勢いにびっくりして、「このままじゃ日本は世界から置いていかれる」と、日本に帰国して最先端産業のITと金融業界を中心に就職活動を進めた。(ここらへんの論理が甘い。笑)
シンガポールに出逢ったおかげで、学生だった私の視野は一気に広がった。私は、比較的多くの人が豊かに暮らし、活気があり、成長するシンガポールが大好きだった。
たまに、企業は芸術作品だという経営者がいるけど、リー・クアンユー氏にとっては、シンガポールという国家が彼の芸術作品だったんじゃないだろうか。リー・クアンユー氏にはお会いした事もないけれど、彼の作品が大好きだった。
私は自分の人生のほぼすべてをこの国をつくりあげることに使った。それ以外に私がする必要のあることなどなかった。私が最後に得たものは何か。成功したシンガポールだ。私が捨てねばならなかったものは何か。私自身の人生だ
リー・クワン・ユー
長い間、お疲れ様でした。心より、ご冥福をお祈り致します。