先日、オフィスにいるときに、なにかの拍子で昔付き合っていた人の話になった。
まだ若かりし高校一年生の頃だ。相手が好きすぎて、受験生だった向こうの立場を考慮して、彼と連絡をほとんどとっていなかった。寒くなる受験の季節、きっと暖かいマフラーでもあれば役立ててくれるはずだと思い、一生懸命に編んだ。今の私からは想像がつかないけなげな姿勢・・・(笑)
当時は高校ものんびりしいて、彼の誕生日に間に合うように授業中に編むことも許された。「山下、大丈夫か?頑張れよ。」という先生や友人の声援を受け、すんごい早さで編み続けた。そして、彼の誕生日前日、とうとう完成したのだ。
もう、気分はお花畑の中にいるキャンディーキャンディーの主人公のごとく、キラキラお目目で彼にメールを送った。
「お疲れさま!渡したい物があるんだけど、会えるかな?」
詳細は忘れたけど、こんな感じだったと思う。
「別れよう。」
こう返事が返ってきた。このあとの記憶はほとんどなく、それから一年間ほど、失恋で落ち込み続けた・・・。
正直、当時は苦すぎる思い出だったんだんだけど、この間、この話が人の笑いをとるためにいかに有用なエピソードだったかに気づいた。どうせ転ぶんなら、思いっきり転んだ方が、人生得なのである。(笑)